「WordPressをインストールしたけど、次に何をすればいいの?」「基本設定って何から手をつければいいの?」そんな疑問を抱えていませんか?
WordPress(ワードプレス)は世界中のウェブサイトの約40%を支えるCMSですが、初めて触れる方にとっては設定項目の多さに戸惑うことも多いでしょう。
私自身、ワードプレスを始めた頃は基本設定の重要性を知らず、後になって修正に苦労した経験があります。
この記事では、ワードプレス初心者が最初に行うべき基本設定を、実際の画面とともにわかりやすく解説します。
これから紹介する設定を済ませておくことで、SEO対策やセキュリティ面での不安を解消し、スムーズにサイト運営をスタートできるようになりますよ。
ワードプレス初心者が最初に行うべき設定チェックリスト
ワードプレスをインストールした後、まず何から手をつければよいのでしょうか。
以下に、初心者が必ず確認すべき基本設定のチェックリストをまとめました。
- 一般設定(サイトタイトル、キャッチフレーズなど)
- 投稿設定(カテゴリー、タグの設定)
- 表示設定(固定ページの設定)
- ディスカッション設定(コメント関連)
- パーマリンク設定(URL構造)
- ユーザー設定(プロフィール情報)
- プラグインの初期設定
- テーマのカスタマイズ
これらの設定は、サイトの基本的な動作や見た目、SEO対策に直結する重要な項目です。
「後でもいいか」と思わずに、サイト公開前にしっかりと設定しておきましょう。
ワードプレスの一般設定で最初に行うべきこと
まずは「設定」メニューの「一般」から設定していきましょう。
ここでの設定はサイト全体の基本情報となるため、特に重要です。
サイトタイトルとキャッチフレーズの設定
サイトタイトルは、ブラウザのタブやSEO上で表示される最も重要な要素です。
ビジネスサイトであれば会社名や事業名を、個人ブログであればブログ名を設定しましょう。
キャッチフレーズ(サブタイトル)は、サイトの目的や特徴を簡潔に表現する一文です。
例えば「WEB制作の第一歩を踏み出そう」のように、サイトの方向性がわかるフレーズが効果的です。
これらの設定は、SEO対策の基本となるだけでなく、訪問者に対してサイトの目的を明確に伝える役割も果たします。
WordPressアドレスとサイトアドレスの確認
WordPressアドレスとサイトアドレスは、通常は同じURLを設定します。
ただし、サブディレクトリにワードプレスをインストールした場合など、特殊なケースでは異なる設定が必要になることもあります。
初心者の方は、特に理由がなければデフォルトの設定のままにしておくことをおすすめします。
誤った設定を行うとサイトにアクセスできなくなる可能性があるため注意が必要です。
メールアドレスの設定
管理用メールアドレスは、パスワードリセットなどの重要な通知が送られてくる先となります。
確実に受信できるメールアドレスを設定しましょう。
フリーメール(Gmail等)よりも、可能であればサイトと同じドメインのメールアドレスを使用することで、メールの信頼性が高まります。
タイムゾーンと日付形式の設定
日本のサイトであれば、タイムゾーンは「東京」を選択します。
日付形式と時刻形式は、日本人読者に馴染みのある形式(例:2023年4月1日 13:00)を選択するとよいでしょう。
これらの設定は、投稿日時の表示やスケジュール投稿の時間に影響します。
投稿設定で押さえておくべきポイント
次に「設定」メニューの「投稿設定」を確認しましょう。
ここでの設定は、ブログ記事やニュースなど定期的に更新するコンテンツに関わる重要な項目です。
デフォルトカテゴリーの変更
ワードプレスでは、初期設定で「未分類」というカテゴリーが作成されています。
この「未分類」カテゴリーは、カテゴリーを指定せずに投稿した際に自動的に割り当てられます。
サイトの内容に合わせて、より適切なカテゴリー名(例:「お知らせ」「ブログ」など)に変更しておくことをおすすめします。
カテゴリーは、サイト構造やナビゲーションに直結する重要な要素です。
投稿フォーマットの確認
使用しているテーマによっては、「標準」「ギャラリー」「動画」などの投稿フォーマットが利用できる場合があります。
これらのフォーマットを活用することで、コンテンツの種類に応じた最適な表示が可能になります。
テーマがサポートしている投稿フォーマットを確認し、必要に応じて設定しましょう。
表示設定で決めておくべきホームページの構成
「設定」メニューの「表示設定」では、サイトのトップページに何を表示するかを決定します。
この設定は、サイトの第一印象を左右する重要な選択です。
フロントページの表示設定
ワードプレスでは、トップページに「最新の投稿」を表示するブログタイプと、「固定ページ」を表示するサイトタイプの2種類から選べます。
ブログ中心のサイトであれば「最新の投稿」、企業サイトやポートフォリオサイトであれば「固定ページ」を選択するのが一般的です。
「固定ページ」を選択した場合は、トップページとして表示するページと、ブログ投稿を表示するページをそれぞれ指定する必要があります。
1ページに表示する最大投稿数
ブログページに一度に表示する記事数を設定できます。
多すぎるとページの読み込みが遅くなり、少なすぎると訪問者が記事を見つけにくくなります。
一般的には5〜10記事程度が適切とされていますが、記事の長さや画像の多さによって調整するとよいでしょう。
フィードの設定
RSS(Really Simple Syndication)フィードは、サイトの更新情報を配信するための仕組みです。
フィードに表示する記事数は、通常10件程度に設定しておくと良いでしょう。
また、「フィードに全文を表示する」か「抜粋のみ表示する」かを選択できます。
コンテンツの無断転載を防ぎたい場合は「抜粋のみ」を選択するのがおすすめです。
ディスカッション設定でコメント機能をカスタマイズ
「設定」メニューの「ディスカッション設定」では、コメント機能に関する設定を行います。
適切な設定を行うことで、スパムコメントを防ぎつつ、読者とのコミュニケーションを促進できます。
コメントの許可設定
「新しい投稿へのコメントを許可する」のチェックボックスで、サイト全体のコメント機能のオン/オフを切り替えられます。
ブログやコミュニティサイトではコメントを許可し、企業サイトなどではオフにするケースが多いです。
なお、個別の投稿や固定ページごとにもコメント設定を変更できます。
コメント承認の設定
「コメントが投稿される前に承認が必要」にチェックを入れると、管理者が承認するまでコメントは公開されません。
スパムコメントや不適切なコメントを防ぐために、初期段階ではこのオプションを有効にしておくことをおすすめします。
サイトの規模や運営方針に応じて、後から設定を変更することも可能です。
コメント通知の設定
「コメントが投稿された時にメールで通知する」にチェックを入れると、新しいコメントがあった際に管理者にメール通知が送られます。
コメントの承認作業を迅速に行うためにも、この設定はオンにしておくことをおすすめします。
ただし、コメント数が多いサイトでは通知メールが頻繁に届くことになるため、状況に応じて調整しましょう。
パーマリンク設定でSEOに強いURL構造を作る
「設定」メニューの「パーマリンク設定」は、記事や固定ページのURLの構造を決定する重要な設定です。
SEO対策の観点からも、最初にしっかりと設定しておくべき項目です。
SEOに最適なパーマリンク構造
ワードプレス初心者にとって最もおすすめのパーマリンク設定は「投稿名」です。
この設定では、記事タイトルがURLに反映されるため、検索エンジンにとっても、ユーザーにとっても内容が理解しやすくなります。
例えば、「ワードプレス初心者が知っておくべき基本設定」という記事のURLは「https://example.com/wordpress-shoshinsha-kihon-settei/」のようになります。
日本語タイトルの場合は自動的にローマ字や英数字に変換されますが、必要に応じて投稿時に「スラッグ」を手動で設定することもできます。
カテゴリーベースの設定
「カスタム構造」を選択して「/%category%/%postname%/」と入力すると、URLにカテゴリー名も含める設定になります。
この設定は、サイト構造を明確にしたい場合や、カテゴリーごとのコンテンツ整理を重視する場合に有効です。
ただし、後からカテゴリーを変更すると、URLも変わってしまうというデメリットがあります。
パーマリンク設定変更時の注意点
パーマリンク設定は、サイト運営開始後に変更すると既存のURLが全て変わってしまい、外部からのリンクが切れる原因になります。
そのため、サイト公開前に慎重に決定し、公開後は変更を避けることをおすすめします。
どうしても変更が必要な場合は、リダイレクト設定を行うなどの対策が必要になります。
ユーザー設定で管理者プロフィールを整える
「ユーザー」メニューの「あなたのプロフィール」では、管理者情報の設定を行います。
これらの情報は、コメント返信時の表示名やプロフィール欄などに使用されます。
ニックネームと表示名の設定
ワードプレスでは、ユーザー名(ログイン名)とは別に「ニックネーム」と「ブログ上の表示名」を設定できます。
セキュリティの観点から、ログイン名をそのまま表示名にするのは避け、別の名前を設定することをおすすめします。
個人ブログであれば実名やペンネーム、企業サイトであれば会社名や部署名などを設定するとよいでしょう。
プロフィール情報の充実
「プロフィール情報」欄には、自己紹介や経歴などを記入できます。
この情報は、テーマによっては著者紹介欄などに自動的に表示されることがあります。
読者との信頼関係構築のためにも、適切な情報を記入しておくことをおすすめします。
アバター画像の設定
プロフィール画像(アバター)は、コメント返信時やプロフィール表示時に使用されます。
デフォルトでは「Gravatar」というサービスと連携していますので、Gravatarに登録したメールアドレスと同じものをワードプレスでも使用すると、自動的にアバター画像が表示されます。
プロフェッショナルな印象を与えるためにも、適切なプロフィール画像を設定しておきましょう。
セキュリティを高める重要な初期設定
ワードプレスサイトを安全に運営するためには、セキュリティ対策も重要です。
特に初心者が見落としがちな基本的なセキュリティ設定を紹介します。
強固なパスワードの設定
管理者アカウントには、十分に強固なパスワードを設定することが重要です。
大文字、小文字、数字、記号を組み合わせた12文字以上のパスワードを使用しましょう。
ワードプレスには、パスワード強度を視覚的に表示する機能がありますので、「強」と評価されるパスワードを設定することをおすすめします。
自動更新の設定確認
ワードプレスの自動更新機能は、セキュリティアップデートを自動的に適用してくれる便利な機能です。
wp-config.phpファイルを編集することで、自動更新の範囲を細かく設定できますが、初心者の方は基本的にデフォルト設定(セキュリティアップデートの自動適用)のままで問題ありません。
定期的に管理画面にログインして、更新通知がないか確認する習慣をつけましょう。
セキュリティプラグインの導入
ワードプレスのセキュリティを強化するためには、専用のセキュリティプラグインの導入も効果的です。
「Wordfence Security」や「Sucuri Security」などの人気プラグインを導入することで、ログイン試行制限やマルウェアスキャンなどの機能が追加されます。
初心者でも設定しやすいプラグインを選び、基本的な保護機能を有効にしておくことをおすすめします。
必須プラグインの初期設定ガイド
ワードプレスの機能を拡張するプラグインは数多くありますが、特に初心者におすすめの基本的なプラグインとその設定方法を紹介します。
SEO対策プラグインの設定
SEO対策には「Yoast SEO」や「All in One SEO Pack」などのプラグインが人気です。
これらのプラグインをインストールしたら、以下の基本設定を行いましょう。
- サイトタイトルとメタディスクリプションの設定
- サイトマップの生成と送信設定
- ソーシャルメディア連携の設定
- 検索エンジンからのインデックス設定
特にメタディスクリプション(検索結果に表示される説明文)は、クリック率に直結する重要な要素です。
キャッシュプラグインの設定
サイト表示速度を向上させるために、「WP Super Cache」や「W3 Total Cache」などのキャッシュプラグインの導入をおすすめします。
初心者の方は、以下の基本設定から始めるとよいでしょう。
- キャッシュ機能の有効化
- ブラウザキャッシュの設定
- GZIPによる圧縮の有効化
詳細な設定はサーバー環境によって異なるため、まずは基本機能を有効にして様子を見ることをおすすめします。
お問い合わせフォームプラグインの設定
訪問者からの問い合わせを受け付けるには、「Contact Form 7」や「WPForms」などのフォームプラグインが便利です。
基本的なお問い合わせフォームを設定する手順は以下の通りです。
- プラグインをインストールして有効化する
- 基本的なフォームを作成する(名前、メール、件名、本文など)
- 送信先メールアドレスを設定する
- 固定ページにフォームを埋め込む
スパム対策として、reCAPTCHAなどの認証機能を追加することもおすすめです。
テーマのカスタマイズで個性を出す方法
ワードプレスのテーマは、サイトのデザインや機能を決定する重要な要素です。
初心者でも簡単にできるテーマのカスタマイズ方法を紹介します。
カスタマイザーの基本的な使い方
ワードプレスの「外観」メニューにある「カスタマイズ」から、テーマの様々な要素をカスタマイズできます。
カスタマイザーでは、以下のような設定が可能です。
- サイトタイトルと説明文の表示設定
- ロゴ画像のアップロード
- カラースキームの変更
- ヘッダー画像の設定
- メニューの配置
- ウィジェットの配置
変更内容はリアルタイムでプレビューされるため、公開前に確認できるのが便利です。
ヘッダーとフッターのカスタマイズ
サイトの印象を大きく左右するヘッダーとフッターは、特にこだわりたい部分です。
ヘッダーには、ロゴやナビゲーションメニューを適切に配置しましょう。
フッターには、サイトマップ、お問い合わせ情報、ソーシャルメディアリンクなどを配置すると便利です。
多くのテーマでは、ヘッダーとフッターの設定項目がカスタマイザーに用意されています。
ウィジェットの効果的な活用法
ウィジェットは、サイドバーやフッターなどに様々な機能を追加できる便利な機能です。
初心者におすすめのウィジェット活用法としては、以下のようなものがあります。
- 人気記事一覧の表示
- カテゴリー一覧の表示
- 検索ボックスの設置
- SNSフォローボタンの設置
- 最近のコメント表示
ただし、ウィジェットを詰め込みすぎるとサイトが煩雑になるため、本当に必要なものだけを厳選して配置することをおすすめします。
ワードプレス初心者がよく陥る設定ミスとその回避方法
最後に、ワードプレス初心者がよく陥りがちな設定ミスとその回避方法を紹介します。
これらのポイントを押さえておくことで、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。
パーマリンク設定の後回し
多くの初心者が、パーマリンク設定の重要性を認識せずに後回しにしてしまいます。
しかし、記事投稿後にパーマリンク設定を変更すると、既存のURLが全て変わってしまうため、外部リンクが切れる原因になります。
必ずサイト公開前、できれば最初の記事を投稿する前にパーマリンク設定を完了させておきましょう。
プライバシーポリシーページの未設定
個人情報保護法やGDPRなどの法規制に対応するためにも、プライバシーポリシーページの設置は必須です。
ワードプレスには、プライバシーポリシーページのテンプレートが用意されていますので、これをベースにサイトの状況に合わせてカスタマイズしましょう。
「設定」メニューの「プライバシー」から、プライバシーポリシーページを指定できます。
バックアップ設定の忘れ
サイトデータのバックアップは、トラブル発生時の保険として非常に重要です。
「UpdraftPlus」や「BackWPup」などのバックアップ用プラグインを導入し、定期的な自動バックアップを設定しておきましょう。
特にテーマやプラグインのアップデート前には、必ずバックアップを取っておくことをおすすめします。
まとめ:ワードプレス初心者が最初に行うべき設定チェックリスト
この記事では、ワードプレス初心者が知っておくべき基本設定について詳しく解説してきました。
最後に、サイト公開前に必ずチェックしておきたい項目をまとめます。
- 一般設定(サイトタイトル、キャッチフレーズ、タイムゾーンなど)
- パーマリンク設定(SEOに最適なURL構造の選択)
- ディスカッション設定(コメント機能のカスタマイズ)
- 表示設定(トップページの表示方法)
- ユーザープロフィールの設定(表示名、プロフィール情報など)
- プライバシーポリシーページの作成
- セキュリティ対策(強固なパスワード、セキュリティプラグインの導入)
- 必須プラグインの設定(SEO、キャッシュ、お問い合わせフォームなど)
- テーマのカスタマイズ(ロゴ、カラー、ヘッダー、フッターなど)
- バックアップ設定
これらの基本設定をしっかりと行っておくことで、SEO対策やセキュリティ面での不安を解消し、スムーズにサイト運営をスタートすることができます。
ワードプレスは非常に柔軟性の高いシステムですので、まずは基本をしっかりと押さえた上で、徐々に自分のサイトに最適な設定を見つけていきましょう。
この記事が、ワードプレス初心者の皆さんのサイト構築の一助となれば幸いです。
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